タイに型鍛造事業の拠点を新設

大同特殊鋼株式会社(社長:嶋尾 正)は、タイ王国チョンブリ県ピントン工業団地に自動車トランスミッション用型鍛造部品を主要製品とする新会社「Daido Steel (Thailand) Co., Ltd.」を設立しました。

ASEANで生産される日系の自動車トランスミッションの型鍛造部品は、従来は品質要求の厳しさから日本国内から輸出されていましたが、ASEANでの現地調達ニーズが高まっていることを受け、日本・米国に次ぐ型鍛造製品の製造拠点をタイに新設することを決定しました。

新会社には国内の知多型鍛造工場(愛知県東海市)で2015年1月に稼働を開始した新開発の熱間高速横型鍛造機*¹ の2号機を設置します。新開発の熱間高速横型鍛造機は従来機に比べ、ニアネットシェイプ*² に対応可能であることに加え、高い生産性に基く競争優位性を兼ね備えた最新鋭の鍛造機です。この新工法で生産される鍛造製品が、お客様のものづくりと融合し商品力強化にトータルで大きく寄与できることが国内1号機で実証されたことから、今回ASEANの自動車部品集積地であるタイにおいて同様の事業展開を致します。

また、新会社は特殊鋼鋼材の物流・営業拠点としての機能を持つと共に、今後タイに進出するグループ企業のサポート業務を行う機能も具備し、当社グループ全体のASEANにおけるサプライチェーン拠点としての役割を担います。

新会社の概要

商号 Daido Steel (Thailand) Co., Ltd.
設立年月 2015年1月
所在地 タイ王国チョンブリ県ピントン工業団地(敷地面積 84,000㎡)
総投資額 30億円
資本金 5.5億バーツ
株主構成 大同特殊鋼株式会社 100%
稼働開始 2016年3月(予定)
月産能力 1,000トン
事業内容 型鍛造製品の製造・販売、特殊鋼鋼材の物流・営業、タイ進出グループ企業のサポート
*1 横型鍛造機 鍛造する方向が水平方向である鍛造機(鍛造速度は縦型鍛造機の3~5倍)
*2 ニアネットシェイプ 加工時間を減らすため、あらかじめ最終製品の形状に近づけること