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『汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業』が、令和5年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択

大同特殊鋼株式会社(社長:石黒 武、本社:名古屋市東区)と、株式会社テツゲン(社長:佐藤 博恒、本社:東京都千代田区)、株式会社グリーンテック(社長:高橋 徹、本社:栃木県鹿沼市)、学校法人中央大学(理工学部 教授:山村 寛、所在地:東京都文京区)、および宮城県気仙沼市(事業管理者:気仙沼市長 菅原 茂)が共同で提案した技術(「汚泥の高付加価値化と低炭素社会に貢献する超高温炭化技術に関する実証事業」)が、国土交通省の令和5年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)※1に採択されました。

下水処理工程で発生する下水汚泥は、炭化されて燃料や肥料等への利用が進められていますが、販売価格は安価にとどまっており、採算性の向上が課題になっています。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、下水道分野においても更なる温室効果ガス削減が求められています。
今回採択された提案技術は、当社が開発した超高温炭化技術※2によって、生成される超高温炭化物の活性炭代替材としての活用を可能にする「高付加価値化」や、肥料・土壌改良材としての利用価値を高める「高品位・無害化」により、採算性向上を目指すとともに、システムの熱効率を高めることで温室効果ガスの削減を図るものです。
本事業では以下の実証を行い、提案技術の普及拡大を図っていきます。

事業概要

事業概要 下水汚泥の活性炭利用等による高付加価値化の実現に向け、熱効率を高めた省エネ型超高温炭化システムによる活性炭代替材等の製造、および温室効果ガス排出量の削減効果、ならびにコスト削減効果を実証する
事業実施者 大同特殊鋼株式会社・株式会社テツゲン・株式会社グリーンテック、学校法人中央大学、宮城県気仙沼市 共同研究体
事業場所 宮城県気仙沼市川口町二丁目110-1 気仙沼終末処理場
事業期間 契約締結日の翌日から令和6年3月31日(予定)

提案技術の革新性等の特徴

  • 燃料消費量が増加しない超高温炭化炉
  • 炭化製品の「高付加価値化」、「高品位・無害化」を実現し、汚泥処理コストを削減
  • 低燃費、かつ温室効果ガス排出量を低減した炭化システム
  • 超高温炭化物の活性炭代替利用により、活性炭製造に関わる温室効果ガス排出量を削減

当社は今後も、低炭素な素材・製品・サービスの提供を推し進め、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

用語説明

*1
下水道革新的技術実証事業(B-DASH プロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project)とは、新技術の研究開発および実用化を加速することにより、下水道事業におけるコスト縮減や再生可能エネルギー創出等を実現し、併せて、本邦企業による水ビジネスの海外展開を支援するために国土交通省が実施している実証事業

*2
汚泥炭化技術は汚泥処理リサイクル技術の一つで、汚泥を低酸素状態で蒸し焼きにし、炭にする技術。超高温炭化技術とは、従来技術として存在する高温炭化(およそ700~800℃)、中温炭化(およそ500~600℃)、低温炭化(400℃以下)にはない、1000℃以上の温度で炭化を行うことで、生成される超高温炭化製品の「高付加価値化」、「高品位・無害化」が得られる技術

参考(リンク)

以 上