集光型太陽光発電 Q&A
集光型太陽光発電とは?
レンズなどを用い、小面積の太陽電池に光を当てることで、従来タイプのソーラーパネルより高い発電量が得られます。Ⅲ-Ⅴ族多接合素子を用い、シリコンや各種半導体薄膜を使った太陽電池より高い性能が得られます。また、発電素子を常に太陽に向けておく追尾技術が使われています。
集光型太陽光発電の特長は?
発電プラントに適した技術です。強い日射を受けても性能が低下せず、集光太陽熱発電のように大量の水(冷却用、反射鏡洗浄)や追いだき用の燃料を必要としません。日照時間が長いほど、日射が強いほど性能を発揮します。
集光型太陽光発電の設置に適した場所は?
一般的には日照時間の長い地域が有利ですが、パネルへの着雪による長期間の発電停止がありませんので、北日本でも有利な場合もあります。詳細は、お問い合わせください。
住宅に設置できますか?
設置できません。
設置のために、どれぐらいの敷地が必要ですか?
追尾架台が回転するため、隣接する他の架台やフェンスなどの構築物と干渉しないように設置する必要があります。従来型パネルより広い土地を必要とする場合があります。詳細は、お問い合わせください。
設置実績は?
愛知県と宮崎県、岡山県、長野県が主な設置先ですが、実証試験機は5ヶ国13研究機関への設置実績があります。また、南欧で商用発電プラントが建設中です。
設置例
集光型太陽光発電の産業としての現状は?
実用的な技術になったのは2000年初頭の技術革新以降です。現在、世界で約40社が取り組んでおり、そのうちの60%が2005年以降の創業といわれています。なお、2010年4月時点で25MWが設置されています。
どれぐらいの年間発電量が、見込まれますか?
日射量が高い地域ほど発電量が高くなります。あいち臨空新エネルギー実証研究エリアの発電量実績から推定し、法線面直達日射量(DNI)が1,000kWh/m2年の地域であれば定格kW(標準動作条件)あたり1,070kWh/年、2,000kWh/m2年の地域であれば定格kW(標準動作条件)あたり2,200kWhの年間発電量が見込まれます。詳細は、お問い合わせください。
標準試験条件、標準動作条件とは何ですか?
標準試験条件とは国際規格IEC62670に基づき屋内で人工太陽光源を用いた精密な計測条件です。しかしながら、実際の発電システムは常に理想的な日射条件や気象条件で動作するわけではないので、当社は精密さには欠くもののより現実的な指標として標準動作条件も併用しています。具体的には気温20℃、日射量850W/m2 (DNI)での発電出力です。
どのようなメンテナンスが必要ですか?
追尾架台は年1回のグリスアップと点検をおすすめします。追尾架台を20年動かしても電気自動車15km走行分の負荷にとどまるため、グリス切れさえ注意すれば、長期間安定に稼働します。パワーコンディショナーなどの電気設備は1年間保証、10年で交換をおすすめします。また避雷素子も10年ごとの交換をおすすめします。
レンズの洗浄は必要ですか?
通常の降雨でゴミやホコリは充分洗い流されるため、洗浄は不要です。当社がこれまで設置したシステムも無洗浄で運用していますが、発電量低下などの問題は発生していません。
集光した熱の冷却は必要ありませんか?
ファン、フィン、ヒートシンク、水冷システムなどの放熱冷却部材に頼らない設計です。これらの部材は発電素子より高コストとなる場合が多いだけではなく、信頼性を損なう原因にもなります。
放熱部品を使用しません
レンズの耐久性は?
当社がレンズ材として採用しているハイグレードPMMA樹脂はシリコーン樹脂と並び、最も耐光性の高い樹脂材料のひとつです。最近はその耐久性を活かし、自動車のテールランプやヘッドランプにも使われています。また、日射量が豊富な乾燥地域で20年以上の屋外使用実績もあります。加速劣化試験で20年分の日射曝露を実施し、ほとんど劣化のないことを確認しています。一般に当社の集光型太陽光発電に限らず、ソーラーパネルにはセルの封止材など多くの樹脂材料が使われています。適切な材料選択をおこなえば、長期間の屋外使用にも充分耐えることができます。


