株式会社プロテリアル(以下、プロテリアル)と大同特殊鋼株式会社(以下、大同特殊鋼)は、物流事業者であるロジスティード西日本株式会社(以下、ロジスティード西日本)および丸太運輸株式会社(以下、丸太運輸)と連携し、モーダルシフトにより山陰地域と愛知県を結ぶ長距離往復輸送の仕組みを共同で立ち上げ、2026年8月から運用を開始しました。
1.背景
これまでプロテリアルと大同特殊鋼は、それぞれ山陰地域~愛知県間の配送についてはトラック輸送を利用していました。
この区間は長距離輸送が中心であり、かつ、特殊鋼材輸送で使用する車両運搬に対応できるドライバーが限定されるため、ドライバー不足および長時間労働が課題となっており、今後、輸送力の確保が困難となるリスクが顕在化しています。
さらに、長距離トラック輸送に伴うCO2排出量も課題であり、環境負荷低減の観点からも輸送手段の見直しが求められていました。
2.共同輸送の概要
荷主であるプロテリアルおよび大同特殊鋼が連携し、鋼材専用鉄道コンテナを共同利用するラウンドユース型の鉄道モーダルシフトを実現しました。
山陰から愛知県方面はプロテリアルの貨物を、愛知県から山陰方面は大同特殊鋼の貨物を輸送することにより、往復とも積載輸送(空コンテナの回送無し)を実現します。
<概要図>
■従前
■本仕組み
3.共同輸送による効果
今回の共同配送の取り組みは、同業界に属する 2 社が連携し、ラウンドユース型の鉄道モーダルシフトを実現した点で、画期的な仕組みとなっています。また、ドライバー不足、将来的な輸送力不足、環境負荷低減という複合的な社会課題に対して、企業間の協調により物流の持続可能性を高める先進的な取り組みと言えます。
環境面:CO2排出量 約 62%削減(本区間において、トラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトによる年間期待効果。)
省力化率:トラックドライバー総走行時間 約 76%削減(本区間において、トラック輸送から鉄道輸送へのモーダルシフトによる年間期待効果。)
4.今後の見通し
本仕組みについて、輸送量、CO2削減効果、運用上の課題を継続的にモニタリングし、改善を重ねることで、安定的かつ持続可能な輸送スキームとして定着を図っていきます。
また、輸送力不足や環境負荷低減といった物流をとりまく社会課題の解決に貢献するスキームとして、本仕組みの再現性と拡張性を高めることにより、連携企業、対象貨物・輸送区間の拡充を図り、持続可能な物流ネットワークの形成へとつなげていきます。
5.各社コメント
■プロテリアル CPO(最高調達責任者)兼 CLoO(物流統括責任者)水越 雅通
本取組は、ドライバー不足および将来的な輸送力不足に備え、また、輸送に伴うCO2削減を図るため、長距離トラック輸送への依存を低減するとともに、安定した輸送力を継続的に確保するための重要施策であります。今回、大同特殊鋼様をはじめ関係各社のご協力のもと、本仕組みを実現したことは、物流を取り巻く社会課題への対応という観点から非常に意義深いことであります。
現在当社では、持続可能な物流体制を構築するため、物流改革プロジェクトとして様々な施策を推進しております。本仕組みもその一環として適用貨物・輸送区間の拡大や他拠点への横展開等の深化をはかり、物流改革プロジェクトをさらに前進させていきます。
■ 大同特殊鋼 執行役員営業総括部長 大西 義通
本取組は、物流業界におけるドライバー不足の深刻化や将来的な輸送力不足を見据え、持続可能な物流体制の構築をめざして、プロテリアル様をはじめ関係各社のご協力のもと実現したものです。今回、愛知県から山陰地域への往路は当社の貨物を、復路はプロテリアル様の貨物を輸送することで、当社の鋼材専用鉄道コンテナ活用路線の拡大に加えて、ラウンドユースを実現できたことが大きな成果です。
今後も同業他社との協調領域における連携深化により、対象貨物および輸送区間の拡大や、新たな協業先との連携も模索することで、持続可能な物流ネットワークの構築を推進してまいります。
以上