CO2排出量低減に貢献するDINCSを開発
熱処理加熱装置ラジアントチューブバーナの熱効率を大幅改善

当社が開発した省エネ燃焼システムDINCSは、従来の燃焼システムである当社製熱交換器(パーキュレータ)に代わる高効率燃焼システムです。
間接加熱に用いるラジアントチューブ内部(排気側)に取り付けた高効率熱交換器(ヒートコア)により、排ガス保有熱を効率的に燃焼空気に伝達し、省エネルギーを図ります。
現在、新設するほぼ全てのSTC炉・連続炉にDINCSが搭載されています。

特長

省エネルギー

素材に炭化珪素を用い、3Dプリンタで理想的な熱交換器形状を成形することでコンパクトな機器寸法ながら高い熱交換率と広い熱交換面積を両立。
燃焼用空気を高温に予熱することで燃焼ガス消費量を大幅に削減。

耐久性

素材に炭化珪素を用いることにより、高い耐熱衝撃性を有し、長期間安定使用が可能。

メンテナンス性

一般的なリジェネレイティブバーナと比較して、同等の省エネ性能を有しながら、シンプルな構造であるためメンテナンス負荷を大幅に軽減。

既存の燃焼システムとの高い互換性

DINCSは、新設の熱処理炉だけでなく、既存の熱処理炉にも後付けで設置可能。
既存の熱交換器部分と交換するのみであり、バーナ本体は流用可能な為、大規模改造工事を必要とするリジェネレイティブバーナと比べ低コストで設置可能。

構造

<DINCS全体イメージ>

スパイロコア

ヒートコア

効果

社内テスト炉での性能評価データ

当社従来型材の高効率な熱交換器(パーキュレータ)を上回り、実用使用温度域にてリジェネレイティブバーナと同等の性能を達成。

省エネ効果

リジェネレイティブバーナと同等の省エネ性能を達成。

耐久性

熱交換器およびラジアントチューブ等関連部品に劣化なし。
継続使用にて長期耐久性を評価予定。

品質影響

ラジアントチューブ表面の温度が均一化され、炉内温度分布の向上に期待。